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【仕事】ニュージーランドの働き方

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こんにちはー!PINのけんですー!

今日はニュージーランドでの働き方についてです!

ニュージーランドでの働き方について、移住希望の方からのメール相談があったことがきっかけです

定時に帰れる(実際には残業する人も結構いるんだけど)といったライフワークバランス以外のことも知りたいということだったので、政府のOur NZ way of workingGuide to New Zealand workplacesを軸に説明をしました。

せっかくなので日本とニュージーランドの違いと個人的な経験も混ぜて掘り下げて書いてみようかな!

いつものようなデータ的なことはなく(ないと思うけどどうだか)、個人的な観点に基づく個人的な印象記事です。

ニュージーランドの特徴

働き方の話をする時に欠かせないニュージーランドの特徴の1つは、企業のサイズです。

Stuffでも紹介されているように、例外的に1万を超える雇用者を抱える企業もあるのですが、その数もごく僅かで平均的なビジネスサイズが13.7人と、アメリカの25.6人の約半分

統計局のデータでは、最も多いのが雇用者がいない企業(個人事業主なんだろうね)で、次いで「1人から5人」(年間のGST turn over(これ日本語で何て言うんだろ)がNZ$3万以上に限ったデータです)。ここからもわかるように企業のサイズが小さいのがニュージーランドの経済的な特徴なんです。

これが何を意味するかというと、

  • シニアチームとの距離が近いので、上司の上がもうCEOというケースも多々ある
  • 企業の層が薄く、その分誰が何をしているかを把握しやすい
  • 1人1人が扱う分野が広くなる

規模が小さいからこそ重要視されるのがチーム力コミュニケーション能力が高い人が多い印象があります

マネージメント

企業の規模が違うだけではなく、マネージメントの質も日本と異なります

ニュージーランド人は、何をするか言われるより自分のことは自分でする(したい)人が多いんです。

その国民性は、ホフステードの文化指標(意訳だけど)にもしっかり表れていて、世界的に見てもPower Distance Index (PDI) が低いことがわかります。

ちなみに、PDIは権力の強さ(かなり簡単に言うとだけど)の指標です。

このスコアが高い国は、権力や力の差が生む不平等性が社会的に受け入れられていて、逆にスコアが低い国は上下関係よりも平等性が重視される国民性があると言われています。

ニュージーランド(赤)日本(黄色)の3分の1位だよね。

自分の仕事は自分でやりたいという傾向があるということは、1人で仕事を進める能力も求められます

これがマネージメントにも反映され、

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「これをするにはこの方法でやってね。」

というようなことは少なく、

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「アプローチは任せるからこれやっといて!」

ということが多いのが特徴です(あくまでも一般論だけど!)。

この国民性の結果が、

  • 上下関係に関係なく、普段の会話の延長で上司に提案をする
  • 役職に関係なく1人1人が平等に扱われることが求められる
  • 上司からの過度な監視なしで楽しく働く
  • 雇われたポジション以外にも積極的に幅広いことに挑戦する(これがキャリアアップに繋がったりも)

それでも、チームとしての働き方はとても大切にしています

個人プレーは好まれません

アカデミックIELTSのリーディングの練習をしている人は読んだことがあるかもしれないけど(Cambridgeの10巻に収録されてるよ)、「The psychology of innovation」というリーディングがあるんです。

ここで書かれているのは、革新的である為にはチームワークが必要不可欠、ということ。

これを知ってか知らずか、働く時はチームメンバーとの関わり方も重要視されます

チームワーク

企業規模が小さいからこそ、必然的に必要となるのがチームワーク

以前自分が勤めていた企業でデータベースのマネージャーの応募がありました。

結構な応募があり、面接が終わる度に面接を担当したマネージャーが応募者にオフィスの雰囲気を見せる為に連れて来ていました。

その後のスタンドアップ・ミーティングでそのマネージャーが言った一言が、

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「誰が良いと思った!?どの人とだったら働けそう!?」

でした。

最終的に決まったのは、英語に強いアクセントが残る外国の人

この人だけが、「何のタスクをしているの?」と積極的にオフィスの人に話しかけ、しっかりとコミュニケーションを取っていたんです

先のミーティングでも、既存のチームメンバーが「しっかり話し合いながら仕事が出来そう」と口々に言っていました。

もちろん十分な実力が伴っているのは大前提なんだけど、それ以上に重要視されるのがチームメンバーを強みを引き立てられるコミュニケーション能力なんです。

ちなみに、個人的にチームメンバーとして信頼出来るなって基準になるのは、

  • 各チームメンバーの強みを把握する力がある
  • 個人の強みを上手く利用してタスクを効率良く終わらせられる(タスクの任せ方が上手い)
  • どの役職でも、その人がやっていないタスクをしている人を尊重している
  • 意見を言う時に既存の意見を否定せずに提案する
  • 褒め上手
  • メールの最後でも仕事を頼んだりやってもらったら「Thanks!」を忘れない

賢く仕事を任せることで1人1人がお互いの足を引っ張らずに、得意のフィールドで100%の力を発揮できるような状況を作れるんだよね。

これが革新的、とまではいかなくても良い仕事をすることに繋がっています

ちなみに、自分のデータサイエンティストして働いている職場では……長くなるから次の機会にしよう。

おまけ

ホフステードの文化指標には

  • Power Distance Index (PDI) :権力・上下関係の強さ
  • Individualism Versus Collectivism (IDV) :個人主義の強さ(この数値が高いと広い意味での家族以外との人間関係が希薄になる傾向がある。低いと個人の感情や感覚よりも調和を重んじる傾向が生まれる。)
  • Masculinity Versus Femininity (MAS) :男性らしさと女性らしさの対立(この数値が高いと男性と女性のギャップが大きい傾向にあり、成功と富に重きを置かれる傾向がある。低いと人との関係を重んじたり、人生の質を重んじる傾向がある。)
  • Uncertainty Avoidance Index (UAI) :不確かな状況への回避傾向(この数値が高いと保守的な傾向があり、不安がない安定した状態で力を発揮する。低いと新しいことにオープンな傾向がある。ちなみに、この数値が高いと不安要素を極力減らしていく力が働く為に緊急時のリスクへの対応力に繋がるよ。)
  • Long- Versus Short-Term Orientation (LTOWVS) :長期主義と短期主義(この数値が高い国は謙虚で倹約的で教育を重んじる傾向があり、「なぜ?」より「何?」と「どのように?」ということに注目する傾向がある。それに対して低い国は原理や一貫性、真実を重んじる傾向があり、「なぜ?」を追求する傾向がある。)
  • Indulgence Versus Restraint (IVR) :快楽主義と抑制主義(この数値が高いと「楽しむ」ことに重きを置き個人の幸せを追求する傾向がある。低いと抑制的で、より統率の取れた行動をとる傾向がある。)

があるんだよ。

日本とニュージーランドを比べると、こうなります。

比べてみると面白いかもね!

ということで、今回はニュージーランドでの働き方でした!

コミュニケーション能力が重視されるから、頭の片隅に置いておいてね!

 

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