一面紫の花畑からこんにちは。Jandals Life・ライターのはっしーです。
このたび良縁に恵まれまして、結婚する運びとなりました。お相手は日本在住、私と同い年の一般女性の方です。
昨年の年末にニュージーランドまで遊びに来てくれるというので、婚前旅行をしつつ、現地でウェディングフォトを撮ろうではないか!という話になりました。
そしたらもう、できあがった写真が全部夢の中のような素敵さなわけですよ。われわれ夫婦ふたりはもちろんのこと、両家の家族も大感激。妻のお母さんは「今からでもいいから私も撮ってほしい!」と興奮しきりだったとか。
一生残る思い出になること間違いなしのニュージーランドフォトウェディング、その素晴らしさをお伝えさせてください。
日本人経営の会社にお願いしたので、打ち合わせもスムーズ
今回フォトウェディングを依頼したのは、ニュージーランドウェディングサービスさん。1987年創業という、老舗の挙式手配会社さんです。
代表は、日本人であるターナー啓子さんが務めています。フォトウェディングを提供する会社はほかにもたくさんありますが、一生に一度の大事なイベントだからこそ、日本語で打ち合わせができたほうが安心ですよね。
撮影用の衣装は持ち込みもできますし、レンタルも可能です。我々はレンタル衣装で撮影させていただきました。伝統的なフロックコートと優雅なドレスに身を包んで、特別な撮影体験ができました!
妻は最初、裾の長い可愛らしいドレスに抵抗があったようですが、この出来栄えに大満足。ある程度シルエットの主張があるドレスのほうが、テカポの風景に負けないのでより良い気がしますね。
新婦のメイクは経験豊富なスタイリストさんにおまかせ
ここからは撮影当日の流れについてお話していきましょう。
まず撮影の2時間ほど前に、宿泊場所までスタイリストさんが来てくれます。今回来てくれたのは、メイク担当のヘレンさんと、ヘアセット担当のアシュリーさんのお二人。
通常は泊まっている部屋でメイクをするのですが、今回は部屋が狭すぎたため、急遽共有スペースのリビングを使うことになりました。可能であれば、部屋が広めのホテルを予約しておくといいでしょう。
顔出しNGのため絵文字で隠していますが、ヘレンさんはベテランの余裕ただよう優しそうなお母さん、アシュリーさんはクールな雰囲気をまとったお姉さんといった感じで、対象的なコンビなのが印象的でした。
メイクアップ中も「彼女にはこっちの口紅が合うわね」「えーっ、こっちのほうがいいでしょ!?」と意見をぶつけあっているのが、傍から見ていてもおもしろかったです。
ふたりとも長年日本人のフォトウェディングを担当しているので、日本人の髪や肌の質を理解したメイクアップをしてくれるのも嬉しいですね。
スタイリストさんとの会話はすべて英語です。
英語が苦手な方には、介添人の方が通訳として入ってくれるのでご安心を。
なお、妻は英検1級を持っているので難なくコミュニケーションを取っていました(すごい)。
出番を待つばかりの撮影衣装。新郎はフロックコートに着替えるだけなので、妻のメイク中はただただ周りを応援することしかできません。男は無力だ。
ちなみにメイク中、わたしが部屋の鍵を失くすというトラブルが発生しました。ポケットやかばんを調べても出てこない。ちょうど手の空いたアシュリーさんに手伝ってもらって、荷物を全部ひっくり返したのですがそれでも出てきません。
散々探し回った結果、わたしのジーンズのコインポケットから鍵が出てきました。アシュリーさんからは「ちゃんとポケット見ろって言ったじゃない」と叱られ、ヘレンさんからは後日「あのカップルはやたら緊張していたけど無事に写真は撮れたのか」と心配のメールが啓子さんあてに届いたそうです。なんかすみません。
そして無事にメイク完成! こだわりのベールとヘアアクセサリーを上手につけてもらって、妻も満足げです。
曇り空でも雰囲気のある写真に大変身!
さてわたしも衣装に着替えたところで、いよいよ撮影開始です! カメラマンの山本さん、介添人のりょうこさんと合流して、車で撮影場所に向かいます。
撮影ロケーションであるテカポは、年間通じて晴天率の高い場所です。ところが、この日は午前中に小雨が降るほど雲の多い日。午後になって天候は落ち着いたもののまだまだ曇り空で、いい写真が撮れるのか少し不安もありました。
最初の撮影場所でも、青空のあまり見えない空模様です。しかし、できあがった写真がこちら!
なんてドラマチックな! 草原にたたずむ二人だけにスポットライトが当たっているような一枚で、これからの物語の始まりを予感させる仕上がりにしていただきました。手の届きそうな位置に雲が広がっているのも、写真がよりシネマティックになっていて素敵です。
似たような構図で、テカポの湖畔で撮った写真がこちら。雲と青空のコントラストが美しいですね。わたしは何度も訪れたことのあるテカポの風景ですが、プロの技術で切り取るとこんなに壮大な雰囲気になるのかと驚きました!
晴天時はもちろんのこと、曇り空でもそれを活かした魅力ある写真に仕上げてくれる、山本さんの腕に感激です。
あとから伺った話では、天気が良すぎると逆に顔に影がかかってしまうので、少し曇りくらいのほうがいい写真が撮れるそうですよ。
撮影時は雲がかかっていたにもかかわらず、奥さんは胸から肩にかけてかなり日焼けしてしまいました!
天候によらず、日焼け止めを必ず持参するようにしてください。
また日焼け止めの成分に「酸化亜鉛」が入っていると、光を反射して写真写りに影響します。酸化亜鉛不使用のものを選びましょう。
季節外れのルピナスに感謝
夏のテカポ湖といえば欠かせないのが「ルピナス」の花です。ルピナスは鮮やかな紫色の花を咲かせるマメ科の植物。テカポ湖の周りに群生しており、例年11月〜12月ごろに満開となります。
わたしたちがフォト撮影をしたのは12月27日。普通であれば、クリスマス前には開花のピークを過ぎてしまい、ルピナスの花はあまり残っていないそうです。
しかし実際には、一面に咲き誇るルピナスの中で撮影ができました! なんでも、今年は初夏の時期に雨が多く寒かったためにルピナスの開花が遅れ、ピークが後ろにずれこんだのだとか。
おかげで、こんな幻想的な写真を撮ることができました。もうディズニープリンセスの世界でしょ、これは。
フレンドリーなニュージーランド人たちも思い出の一部に
ウェディングフォトを撮影しているときに印象に残ったのが、通りがかるニュージーランド人の皆さんが「Congratulations(おめでとう)!」と頻繁に声をかけてくれたことです。
ある女性は携帯電話で通話しながら歩いていったのですが、わざわざ通話を中断して「おめでとう!」と言ってくれました。地元の人に祝福されるのってなんだか嬉しくなりますよね! これもフレンドリーな人の多いニュージーランドならではのことかなと思いました。
ニュージーランドの地で撮影したウェディングフォト。まさに一生の思い出になりました。ボケボケのお爺ちゃんになっても、この日のことはきっと忘れないでしょう。
あらためて、撮影に協力してくださった皆さん、祝福の声をかけてくれた方々、そして日本からはるばる来てくれた妻に感謝します。ありがとうございました!
- コーディネート: ニュージーランドウェディングサービス社(web)
- ウェディングフォト撮影: Tetsuya Yamamoto (instagram: @tetsuya.yamamoto_nz)
- 介添え・記事用写真撮影: りょうこ(Ryo’s Design Studio)
最後にお知らせです。
わたくし・はっしーは、この度の結婚に伴い日本に完全帰国することになりました。
Jandals Lifeの活動も、これをもって一旦脱退いたします。
これまで私の記事を読んでくださった皆さん、ありがとうございました。
8年以上住んだニュージーランドを離れるのは寂しいですが、愛着のある国には変わりありません。
なんとなくですが、どこかでまた戻ってくるかもな〜と思っています。
皆さんとまた会える日まで、しばしのお別れです。
これからも Jandals Life をよろしくお願いいたします!
mā te wā(またね)!!