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【ビザ】規定の時給は下がるのか?

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こんにちは!PINのけんです。

7月10日から導入された新たなEssential Skills Work Visaの時給ベースのカテゴリー、結構な強行策でしたよね。

この発表後、「今年は規定の時給額を下げる」「中央値が下がる」という情報が出回ったようでこれに対する質問が増えました。

質問内容から読み取れるのは、

  • 時給の規定が下がるとの話を聞いた、または読んだ
  • COVID-19による失業者が増えるために無収入の人が増えることで中央値が下がる

ということでした。

今のところ公式の発表は見当たらなかったので、今回はこれについて検証していきます。

なぜ中央値を使うのか?

「中央値なんて知ってるよ!」という方は飛ばしてください。

時給や年収の規定に平均年収を使わない理由は……

平均値を用いると、極端に多く稼いでる人の数値のせいで、平均額が偏った数値となるからです

例えば、Jandals村の5人の年収が下のようになっているとします。

  • 村長はしおの年収が10,000ドル
  • 村民まささんが800ドル
  • 村民りうかさんが1,000ドル
  • 村民Jujucoさんが1,000ドル
  • 大学院退学になりそうになっている下っ端けんが500ドル

この時、Jandals村の平均年収はなんと2,660ドル!でも、この額はどう考えても現実的な額ではないよね。

そこで登場するのが中央値。中央値は数字の順に並べ替えてちょうど真ん中の数値です。

  • 村長はしおの年収が10,000ドル
  • 村民りうかさんが1,000ドル
  • 村民Jujucoさんが1,000ドル
  • 村民まささんが800ドル
  • 大学院退学になりそうになっている下っ端けんが500ドル

そうするとJandals村の年収中央値は1,000ドルとなりなかなか現実的な額となりますね!

今のEssential Skills Work Visaは、申請者の時給が国の中央値以上か未満かで、Higher paidかLower paidを決め、それに合わせてビザの発給期間も決めるという規定です。

移民局が規定額を決めてるの?

毎年移民局のページで更新が発表される新たな規定時給額。

これ、移民局が決定している、と思いますよね?(思ってなかったりして笑)

実は、この額を算出しているのはニュージーランド統計局(Stats NZ)なんです。

移民局が「規定額は国の時給中央値」という規定にしている以上、この額は移民局の意思とは関係なく常に国民の時給中央値が反映されるということです。

統計がベースだからデータ使ってこういう規定時給の予測ができたりも。3年位予測と規定額がピッタリなので、あんまり複雑なモデルは使ってないのかなぁ。

 

失業者が増えると中央値は下がるのか?

先日Warehouseも950近いポジションを削減すると発表したように、COVID-19の影響で職を失う人は増えていますし、今後給付金の期間が終わると状況はさらに変化していきます。問題は、「失業者が増えると中央値に影響があるのか」ということです。

Stats NZの「時給」の定義をよーーーーく見てみると、

Hourly earnings
Calculated by dividing weekly income by weekly hours worked/paid.

1週間の収入をその1週間で働いた時間で割った収入」と書いてあります。

ということは、働いている人のみが対象、ということになります。

誰か
誰か
失業率が増えると全体の収入額が減るんじゃない!?

って声も聞こえてきそうなので1999年から2019年までの四半期毎の収入中央値と失業率のデータを集めたよ。データはStats NZから集められるからみんなもやってみてね。

インフレのせいで収入額に差が出るので、今の紙幣価値に合わせてグラフにしてみると……

点がバラバラだよね。

このデータから、今までの傾向では「失業率と各四半期の収入中央値に関係は見られない」、ということが読み取れます。

ちなみに関係があるとこんな形になるよ。

何が時給中央値を上げてるの?

中央値の上昇にはたくさんの要因があるんです。

その中でも間違いなく影響を与えているのが、ニュージーランドの政策の「最低時給のアップ」。

全員の最低時給が上がることにより、僅かながら全体の給与が引き上げられることがあります。結果として、全体のシフトとともに中央値が上昇します。

困ったことにCOVID-19の状況下でも最低時給を上げることを見送らなったニュージーランド。最低時給で働いている人全員が底上げされたので、時給中央値には少なからず影響を与えていると思います。

規定の時給は下がるのか!?

今までの傾向を考慮すると規定額が上がるか、COVID-19の影響でそのままの状態をキープ、という気がします。

現時点で最低時給で働いている人は全員時給上昇の恩恵を受けています。それに加え、業界によっては既に雇用のポジションが増えたりしていることを考えると、時給という部分だけに注目すると額は増えているはずです。だから、少なくとも今の額はキープされるんじゃないかな。

気になる変更のタイミングは……

わからないんです(泣)

今までは11月頃だったのが、今年は2月だったよね。

例年通りなら11月で、もしそのタイミングでないならそれ以降いつになるのか……

しかも来年は全てのワークビザのシステム変更が発表されているし、今回の発表はあくまでも規定の変更の発表で中央値に変化はなかったからね。だから今既定の変更があったから11月はない、という理由付けは理に適ってないよ。

Absence of evidence is not evidence of absence

PINは雇用主の方々とも情報を共有したりするので、規定額は上がるというのが基本的なスタンスです。

というのも、経営者もビザ申請を控えた方達もリスクに備えることがとても大切だからです。経営者は運営の問題があるし、申請者は雇用主にお金の相談をしなくちゃいけないよね。

証拠がないことが、起こりえないという証拠にはならないというように規定額が下がる確率は0ということはありません。

不確定要素が多い分野でもあるのも確かです。

COVID-19への対応が、時給はそのままで労働時間を少なくするのであればもらってる時給に変化はない。でも、契約を結びなおして新たな年収・時給にしたりしていると新たな時給になるよね。そうすると数値に影響がある。

ただ、今までの傾向では失業率に関わらず上がっているし、要因の1つである時給の上昇もあったことを考慮すると、起こらないかもしれない規定額の減少より上がる前提で準備を進めるのが1番のリスク回避かなと考えています。

 

なかなか急な変更だったし追いつくのも大変ですよね。

あんまりパッとしない投稿だったけど参考になると良いなぁ♪

 

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