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実録:ニュージーランドから日本に帰る・後編【2021年6月10日帰宅まで】

りうか
りうか
こんにちは。自己隔離と足の骨折で、日本に帰ってもまだ全然日本を堪能できていなりうかです…。

前回に引き続き、今回も実際に私がニュージーランドから日本に渡航した際の記録を、時系列に従ってお届けします。
今回は後編として、飛行機に搭乗してからすべてが終わって到着ゲートをくぐるまでの記録(おまけ付き)となります。

前回同様お断りしておきますが、今回の記録は

・私の個人的な経験の記録であり、誰もが同じ形での渡航が出来るとは限りません。
・2021年6月10日渡航の準備と当日の記録であり、状況や条件は常に変わっています。

です。飛行機搭乗までの前編は、以下をご参照ください。

実録:ニュージーランドから日本に帰る・前編【2021年6月10日搭乗まで】covid-19で出国・入国がなかなか難しい状況になってい昨今。りうかが2021年6月10日にオークランドから成田に渡航した記録を、準備の段階からお届けします。 日々状況は変わっていきますが、経験談のひとつとしてお読みいただければと思います。 前編は、事前準備から搭乗までです。...

飛行機搭乗

車椅子だったので、アシスタントの方が帰るタイミングで待機がカウンターの内側という超レア位置になりました。そして一番初めに搭乗。乗っていた人数は全員で20人前後だったと思います。(降機後の待機列を見ても、その程度の人数でした)

ちょっと寄り道【機内の様子】

私は事前に追加料金を払って、スカイカウチ列を予約しておきました。
この人数なので、もちろん列には私一人。
正規料金を払っている訳ではないので、専用のシートベルトなどはもらえませんでしたが、上空で安定している間は座席をフラットにすることが出来たので、折れた骨がかなり楽でした…。(ギプスをしていると痛いこともあると聞いていたので、ちょっと心配でした)

機内食はいつも通りに2回+アイスのおやつが出ました。
いつものようなワゴンの必要がないので、機長さんがアナウンスでメニューの紹介をした後は、フライトアテンダントさんが各席に来て「何にしますか?」と聞いてくれる親切設計。
またランチは、ビーフ、チキンカレーの他にベジタリアンミールも選択することが出来ました。

機内で配布されたもの

宣誓書

事前に用意していた宣誓書が、ここできちんとした冊子形式で渡されました。しかもかなりいい紙。少なくとも、ニュージーランド航空を使って帰国される方は、プリントアウトしていなくても大丈夫だったようです。
(焦らずに渡航を迎えるという意味では、準備しておく意味は十分あると思います)

健康カード【超重要】

帰国1週間ほど前にTwitterでその存在は聞いていた 健康カード 。実物は見ていなかったのでてっきり「カード」だと思っていたら、普通にA4の紙(両面印刷)でした。

表には、帰国後自己隔離期間の過ごし方の諸注意が書いてあり、裏には簡単な質問が2つ。
入国制限にもひっかからないニュージーランドから来ているので、悩まず記入も30秒かからずに済みます…が!この 健康カードが超重要 なのです。

空港検疫で、一番見られるし書き込まれるし使われる のがこの健康カードです。他の書類と一緒に保管しておきましょう。

ちなみに私は骨折しているので、体調に異状がある と言えば言えると思うのですが、ここではcovid-19様の症状について聞かれているのが分かっていたので、いいえにしました。
申請の時に説明をしたら、スタッフさんが笑ってくれたのでちょっと私も和みました。

搭乗券【要保管】

機内での配布物ではないですが、搭乗券も取っておいてください。
降機後に席位置の確認としてチェックされます。

私は乗った直後に無意識に通路側の席のポケットに入れてしまったらしく、ずっと窓際と真ん中の席で過ごしていてしばらく経つまで搭乗券を発見できず、かなり焦りました…。

到着~降機 そして始まり

予定よりも20分程早く、成田空港に到着。
機内で待たされたという話も聞いていましたが、私たちの便はいつもと同じくらいの待ち時間で降機出来ました。
ターミナル直結で、一番最後に降りるとすぐに車椅子が待っていてくれたのでとても助かりました。ただ、同じ木曜便のニュージーランド航空で帰った方で、バス移動だった方もいらっしゃるようなので、タイミングにもよるのだと思います。

着陸10分後にはターミナルに入っていました。
しかし、ここからがこの旅一番の耐久戦でした…。

検疫開始待機

ここからは原則として、同じ飛行機に乗っていた人たちが、ひとつのグループとして扱われているようです。

動く歩道の両側の通路に、2列で数多くの椅子が並んでいて、そこに着席して検疫を待っている間に、成田空港独自の書類が配られ記入するよう促されました。

また、宣誓書と陰性証明書を持っているかの確認も行われました。

注意点

PCR検査前30分は飲食禁止 です。

私は途中から喉が渇いたので、ちょっと水でも飲みたくて仕方なかったのですが、その時点から何分かかるか分からなかったので我慢…。

結局、私たちの場合、待機開始から唾液採取まで1時間半ほどかかりました。

さらに、ここでの待機中にいくつかのアクシデントが。

アクシデントいくつか

陰性証明書がない!?

近くの席に座っていた方が「陰性証明書を飛行機の席に忘れてきた!」と言われ、機内確認しても出てこないという事態が起こりました。

最終的に鞄の奥底から出てきたのですが、その前に病院からの書類のPDFはあるんだけど…という話で、スタッフの方から「それがあれば大丈夫です」という発言が。

本当なら有り難い話ですが、厚生労働省からの書式でなかったために受け取ってもらえなかったという話も聞きますので、真偽が不確かなところです…。

乗り継ぎできないのかよ!

あまり待っている人数が多くは見えなかったのですが、私たちのグループはかなり待たされました。2回通路を移動し、ようやく待ち列の先頭まで来た時、向かいの通路から日本語で男性が怒鳴る声が聞こえてきました。

どうやら別便で帰国された方で、国内便への乗り継ぎが出来ないと知らずに国内線を予約しており、かなり揉めた挙句に別部屋に誘導されているようでした。

正直、この状況で帰国しようとしている人でそんなことあるの!?と思っていたのですが、近くにいたグループの方が「あのサイトですかね。そんなことないって言っても〇〇さんは、あそこに書いてあるから!って言ってましたもんね」と言っていたので、未だにそんな間違った情報を掲示しているところがあるのだとビックリ。

実際にスタッフの方たちもどこの情報なのかを気にされていました。
(この記事も含めてですが)個人記事を読むだけではなく、やはり最新情報を確認するのが大事だな…と思わされました。

検疫

1時間ほど待って、ようやく検疫開始です。
同じ書類を確認されたりなどもありましたし、だいぶ疲れて順番については記憶があいまいな部分もありますので、確認された内容について記載しています。

※ここ以降は明確に 写真撮影禁止 とあったので、写真はありません。

書類の確認

書類については、健康カード(と搭乗券)以外はすべて提出しました。
また、すべての書類について、提出する際、内容の再確認をされました。

提出した書類

・陰性証明書
・宣誓書
・成田空港からの書類

手元に残った書類

・健康カード
・搭乗券

抗原検査

まずは、自覚症状等の再確認の後、いくつかの開放ブースに分かれて唾液の採取をします。
噂には聞いていましたが、本当に梅干しやレモンの写真が貼ってありました。

また一定の量の唾液を入れなくてはいけないのですが、結構な量が必要なので人によってはだいぶ時間がかかりそうです。私の隣のブースではお母さんが赤ちゃんの唾液を採取していて、とても大変そうでした。

試験管を担当の方に渡して、必要な量があると確認出来たら、次に進むことが出来ます。

アプリ等スマートフォン系の確認

ここで、質問票のQRコードのチェックや、事前ダウンロードが必要とされていたアプリと設定の確認が行われました。

確認されたもの

・質問票のQRコードチェック
・OEL/MySOS/COCOAのダウンロード
・MySOSの個人情報設定
・スマートフォン位置情報設定

検査結果待ち

最後にもう一度、自己隔離の場所とそこに至る手段を確認されました。
そしてその際に必要なOELとMySOSについては、使い方も説明がありました。

私はここで、整形外科には自己隔離中に行かないといけないことを説明し、その際のOELの使い方についても説明を受けました。

そして検査の結果が出るまでは、指定された席に座ってひたすら待ちます。
健康カードに検査番号が書かれたシールが貼られており(写真右下)、その下4桁の番号がアナウンスで呼ばれると次に進むシステムです。

※ちなみにB-18が指定座席番号。最初はB-16だったのですが、行き違いがあったのかダブルブッキングになってしまっていたので、18に変わりました。18の方が列の端だったので、待ちやすくて助かりました。

陰性確認~解放!

陰性が確認されると、写真のような紙をもらえます。

そして、ようやく入国審査を経て、荷物を受け取り(当たり前ですが、ターンテーブルはとうの昔に停止しており、だいたいのグループ毎に荷物がまとめられていました。私の2つのスーツケースとWakaのパドルは何故か全部バラバラでしたが)、税関を通ってようやく到着ロビーに出ることが出来ました。

掛かった時間

結論から言うと、私の場合は

降機から到着ロビーに出るまで3時間

かかりました。ただ、私は常に列の一番後ろに車椅子を押してもらって付いていく形だったので、他の方たちよりワンテンポ遅くなっていましたし、他にもいつもより遅れる要因がいくつかあったようです。
スタッフの方も、今日はそこまで到着人数が多くない割に時間がかかっていますね、と仰っていました。

同じニュージーランドからの帰国をされた方でも、2時間で出られた方もいらっしゃったので、私は運が悪かったのだと思います。
検査結果待ちをしていた時にトイレに行ったのですが、待機エリアがすごく広くて驚きました。スタッフの方に聞くと、曜日や時間によっては便が重なることもあるので、ここで100人以上の人たちが待っていることもあったそうです…そんなタイミングじゃなくてよかった。

私は、到着ロビーに出たところで迎えに来てくれる友人を待っていたので、スタッフの方も付き合ってくれたのですが、待っている間にコンビニで買い物が出来ました。
よく駅などにもある小型店で、そもそも他のお客さんとの距離がかなり近くなってしまうので、ちょっとドキドキしたのを覚えています。

駐車場もガラガラで、車を置いた場所を探していたら、閉鎖されているのか真っ暗な場所に迷い込んだりして、非日常感満載でした。

自己隔離【おまけ】

現在、自己隔離13日目です。
今日入れても後1日半で終了!(だけど骨折れててタクシーないとどこにも行けない!!)

ざっくりと私の場合ですが、自己隔離中に来た 確認系の連絡 について簡単にまとめておきますね。

体調確認メール

毎日11:00過ぎにメールで体調確認のリンクが送られてきます。
リンクからは 新型コロナウィルス感染症対策 健康フォローアップWEB というページに飛び、そこで発熱や症状についての2つの質問に答えて送信する形です。

OELのプッシュ通知

1日に2回ほど(午前と夕方~夜が多いですが、決まった時間ではありません)、スマートフォンのプッシュ通知で、OELアプリの今ココ(I’m Here!)ボタンを押すように指示が来ます。
OELは、使い始める時に現在地(Check In!)ボタンを押すことになっていますので、そことの場所の差異を見ているのだと思います。

ちなみにやむを得ない事由によって現在地が変わる場合は、新しい場所で再度、現在地ボタンを押すことになっています。

MySOSからの通話受信

私の場合、最初の1週間はほとんど来なかったのですが、2週目に入ってから毎日電話連絡が来るようになりました。こちらも時間は決まっていません。

受信専用の通話アプリなので、普通の電話のように受信することが出来ます。必ずカメラをOnにしてさえおけば、短い会話で終了します。(相手の顔は見えませんし、発信先に折り返すことも出来ません)

ちなみに私は、最初は普通の通話のように作業を止め、カメラを見て対応していたのですが、ガチガチに厳しいマニュアルがあってそこから外れた言葉は話してはいけないことになっているのか、文字通り老若男女の声で連絡をもらったものの、内容は一言一句ほぼ100%同じでした。
相手の顔も見えないですし、最近はカメラをすぐにOnにした後は、(顔が入るようにしつつ)自分の作業を続けながら会話をしています。

皆さまが無事に帰国出来ますように

正直、現在この状況での帰国はお勧めしません。
(特に自己隔離を一人で過ごす方で足を骨折されている方には、全力でお勧めしません)

ただ、私もそうであったように、帰国せざるを得ない方たちはいるので、その方たちが出来るだけスムーズに帰国出来ることを願っています。
もし個人的に何か聞きたいことなどありましたら、お問い合わせや、りうかのTwitter DMなどでお知らせください。

一日早くcovid-19の脅威が治まって、昔のように気軽に国境を行き来できるようになりますように。

ABOUT ME
りうか
南島、ネルソンの隣のタスマン地方に住んでいます。2002年にニュージーランドに出会い紆余曲折の末、2017年に移住。永住権保持。元留学エージェント。ニュージーランド公認の運転教習と旅客輸送の資格を保持し、車旅サービスのmākohaというサービスを始めました。 料理が好きで、好きなものを好きな時に食べるためにいろいろ自分で仕込めるようになってきました。