2020年の世界の状況は皆さんもご存知の通り、ニュージーランドに長く住まれている方の中にも一時帰国を断念したり延期したりした方が多いのではないでしょうか。
その中でも、日本でパスポートを更新しようと思っていたのにそのタイミングを逸してしまった!という方のために、また今後行き来が出来るようになったとしてもさまざまな事情で日本では更新が出来ない方たちのために、今回はニュージーランドで日本のパスポートを更新する方法をまとめてみました。
準備を始める前にとても大切なこと
日本らしく、申請はほぼすべて紙ベースで行われます。
そして何故かは全く分かりませんが、 在ニュージーランド日本国大使館(及び在クライストチャーチ領事事務所) (以下 大使館 と表記)と 在オークランド日本国総領事館 (以下 領事館 と表記)は、ウェブサイトも違いますし、何よりも
提出する書類の書式が(ほんの少しだけ)違う!
のです。
(どなたか理由をご存知の方がいらっしゃいましたら教えてください)
かつてパスポート申請とは違う書類でしたが、大使館に行く際に間違えて領事館の書類に記入して持って行ったところ、記入する内容が一ヶ所違うだけ(というかそもそも同じ目的のための書類のはず)なのに、すべてイチから書き直しを要求されました…。
提出書類は必ず、自分が提出する先のウェブサイトからダウンロードしてください。
パスポートの更新条件
・残存有効期間が1年未満になったとき
・査証欄の余白がなくなったとき *1
・記載事項(氏名や本籍)に変更が生じたとき *2
・著しく損傷したとき
有効期間が切れてしまった人は 新規発給 になります。有効期間は新しいパスポートが手元に受け取る日まで必要ですので、ギリギリでの申請の場合はお気を付けください。
*1 の場合は 査証欄の増補 、*2の場合は 記載事項変更旅券の申請 を行うことも出来ます。
パスポートは5年もしくは10年の有効期間ですが、10年のパスポートを申請できるのは20歳以上の人に限ります。
1年以上のビザを申請する場合など、1年以上残存有効期間が残っているけれどパスポートを更新したい場合は、問い合わせをして確認をしてからの手続きがよいと思います。
(私は日本ででしたが、ワークビザの申請時に2年弱ほど残っていたパスポートを更新しました)
また、申請及び受取は 原則として本人 が行わなくてはいけません。
遠すぎて無理!という方は、遠隔地からの申請 をご確認ください。
必要書類
1. 外務省の申請書
2. 写真1枚
3. 戸籍謄(抄)本 *
4. 所持するパスポート
5. 有効なビザを確認できる書類
6. 同意書 *
7. その他の書類 *
*の付いているものは、状況によって必要となります。
以下に、各項目について説明していきますね。
1. 外務省の申請書
外務省のページ から 一般旅券発給申請書(10年・5年) を選択し、こちら から申請書をダウンロードします。
正確には、リンク先のガイドに従い必要事項をオンラインで記入していくと最後に書類が出来上がりますので、それを印刷して提出します。
また、サイト上でも書かれている通り
のでご注意ください。
(惜しい!と思うのは私だけでしょうか…)
申請書がダウンロード出来ない場合
大使館と領事館で記載に違いがあります。
大使館は こちら に記載されている通り、郵送対応をしているようですが、領事館は 窓口で入手できます とあります。
大使館で直接取りに行きたい人、領事館で郵送取り寄せをしたい人は、一度確認してからの方がいいかもしれません。少なくとも大使館での直接受け取りは出来たはずだと記憶しているのですが、お役所仕事は融通が利かないところがあるので…。
もし上記の方法で入手された方がいましたら是非お知らせください。記事をアップデートします。
2. 写真1枚
・6ヶ月以内に撮影されたもの
・縦4.5cm×横3.5cm
・正面を向き肩口まで写っているもの
・無背景
・帽子やサングラス着用不可
白黒でもカラーでもOKです。上記以外にも細かい規定がありますので、詳細は 外務省のページ をご確認ください。
3. 戸籍謄(抄)本
切替の場合は、有効期間内の申請で本籍地や氏名などの記載内容に変更がない場合は原則として不要です。
提出する場合は6ヶ月以内に発行されたものが必要となります。戸籍謄(抄)本をニュージーランドから入手するのはまた一苦労なので、有効期限が近付いてきている方は、早めに更新をしてしまった方が良さそうですね。
4. 所持するパスポート
現行のパスポートのことです。
5. 有効なビザを確認できる書類
ラベルが貼付されている方は、パスポートに付属しているのでそのままで大丈夫です。
e-visaの場合はe-visaを印刷して提出することになります。
6. 同意書
同意書には2種類あり、 遠隔地からの申請用(後述) と 未成年者で親権者が申請者と別の居住地に滞在している場合用 の2種類があります。
未成年者で親権者が申請者と別の居住地に滞在している場合の同意書の規定は、以下の通りです。
大使館の場合は こちら から同意書をダウンロードし 原本 を提出します。
領事館の場合は決まった書式はありませんが、 こちら に記載されているように、法定代理人の旅券のコピーに旅券申請について同意する旨記載し、署名と日付の記載がなされているもの を提出する形になります。
7. その他の書類
その他に必要に応じて準備すべき書類には以下のようなものがあります。
詳細は大使館もしくは領事館にご確認ください。
・パスポートの損傷で申請する場合、事情説明書(様式自由)
・外国氏名の記載を新しく希望する場合、外国式の氏名の綴りが確認できる書類
申請方法
すべての書類を準備した上で、大使館または領事館に赴き、申請手続きを行います。
この際、原則として 本人の来館が必要 です。
これは申請者が小さな子どもであっても当てはまりますので、お気を付けください。
申請から発給まで、
大使館サイトの記載では 所要期間:5日開館日
領事館サイトの記載では 申請日を含む6業務日目の午後以降受取可能
となっています。
受取方法
こちらも 本人の来館が必要 となります。
また、この際に以下の手続き手数料を 現金で! 支払う必要があります。
ニュージーランドに住んでいると、エフトポスやクレジットカード決済に慣れて、現金を日頃あまり持ち歩かない人が多いと思いますし、ましてコインなんて!という方もいらっしゃると思いますので、くれぐれもご注意ください。
・10年旅券 NZ$219.00
・5年旅券 NZ$151.00
・12歳未満 NZ$82.00
遠隔地からの申請
ネルソンのように、大使館にも領事事務所にも領事館にも飛行機か車で数時間運転しないといけない人の場合、 申請時のみ 郵送で手続きを行うことが出来ます。
大使館サイトには 陸路でおおむね片道3時間以上(日帰りが難しい地域) 、
領事館サイトには ワイカト、ベイオブプレンティー、ノースランド地域およびルアペフにお住まいの方
とあります。上記以外で郵送申請をしたい方は、個別に相談するのが良いようです。
来館申請と違うこと
基本的に準備する書類はほぼ同じですが、以下のような違いがあります。
パスポート
原本ではなく、顔写真のページのコピーを送付します。
ビザ
e-visaの場合は同じですが、ラベルの場合はこのページのコピーも必要になります。
同意書
提出するのが大使館の場合は こちら の同意書を、領事館の場合は こちら の同意書を印刷して記入します。
また、同意書に記載する往訪予定日についても、それぞれ違いがあります。
大使館の場合、
・同意書に記載した往訪予定日以外にお越しいただいても交付できません
・往訪予定日に来館されない場合には、旅券は失効してしまいます
となかなか厳しい口調ですが、
領事館の場合、
・ご来館予定日をご記入ください。未定の場合は、予定が決まり次第ご連絡ください
とやわらかな感じです。
大使館で手続きする際は、確実に行ける日を記入した方が良さそうですね。
受取手続き
受取の際に、コピーで提出した書類の原本を持っていく必要があります。
領事出張サービス
大使館では、年に2回ほど遠隔地での出張サービスを行っており、その際パスポートの受取など一部の手続きを行うことが出来ます。
ネルソンでもだいたい年に1回程度行われていたのですが、今年はcovid-19の影響で無くなってしまいました。
開催はウェブサイト上での告知の他、たびレジや在留届に記載したメールアドレスにも届きます。たびレジとか在留届って何?という方は、こちらの記事もご確認ください。
詳細はこちらで
今回の記事については、2020年11月現在の
外務省 パスポート申請書ダウンロード
在ニュージーランド日本国大使館 旅券(パスポート)情報
在オークランド日本国総領事館 パスポート情報
の各ページを参考にしています。
何か疑問などがあればこちらもご確認ください。
また他にも何か知りたいことなどありましたら、是非 問い合わせ のページやソーシャルメディアからなど、気軽にご連絡くださいね。