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【ビザ】移民搾取の被害者を保護するビザ

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こんにちは!PINです。最近は移民局のビザの規定の緩和や変更が相次ぎ、申請準備を進めていたケースの見直しに追われています。

余談ですが、過去2回弊社のけんが書いていた記事がドラマになるようです。

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さて、去る7月1日に新たなビザの発表がありました。

その名も、Migrant Exploitation Protection Work Visa(移民搾取被害者保護ビザ(意訳です))

移民の搾取はニュージーランドで度々問題になり、多くの被害者がいます。

その被害者を守る為に誕生したのがこのビザです。

移民の搾取

現存する最も一般的な就労ビザであるEssential Skills Work Visaは、「雇用主のサポート」があり初めて成り立つビザとなっています。

「サポート」というのはつまり「雇用の保証」で、解雇されるとビザ保持者は「ビザに記載されている雇用主の下で労働する」というビザの条件を守れなくなってしまいます。この部分の条件があることから、雇用主と被雇用者の間に不必要な力関係が生まれることがあります。

ビザの為仕事を辞められないという状況を逆手に取り、労働法を無視した労働環境で仕事をさせたり、水準以下の給与で移民を雇う雇用主が少なからず存在しました。

被雇用者も、通報をすることで社内での立場が悪くなってしまうことや、ビザを失ってしまうことを懸念し泣き寝入りするしかないというケースも多くあり、移民に対しての健全な労働環境の構築が困難という状況が続いていたのも事実です。

雇用法を守れていない雇用主は「non-compliant employers list(不適格な雇用主リスト)」というリストに載り、移民の雇用に制限がかかるシステムも設けられましたが、それでも悪意のある雇用主が後を絶ちませんでした。

英文ですが、搾取の例はこちらからも確認できます。

Migrant Exploitation Protection Work Visaの誕生

雇用主を罰するシステムはあるものの、結果的に雇用やビザを失ってしまった移民をサポートするシステムは今までありませんでした。

そこで被害者を助ける為に誕生したのが、このMigrant Exploitation Protection Work Visa(MEPWV)です。

このビザを利用することで搾取されている状況から脱却する機会を提供し、専用のオンラインツールで通報する場を提供する(電話でも通報可能)ことにより、不当な雇用主を減らしていくことを目標としています。

通報が受理され次第、ニュージーランド労働局は調査を開始し、搾取の可能性を確認でき次第、通報した移民の労働者に搾取を報告するレポート(Report of Exploitation Letter)を発給します。

このレポートはMEPWVの申請時の必須書類となります

MEPWVの申請手順

2021年7月28日現在の情報ですので、不明な点や疑問がある場合はアドバイザーや弁護士に相談するようにしてください。

1. 通報

まずは専用のウェブサイトにて情報を記入、もしくは「0800 20 00 88」へ電話をし搾取を行っている雇用主を通報し、調査を行ってもらいます。

搾取が認められた場合、レポートが発給されます。

レポート取得後1ヶ月以内にMEPWVを申請しなければならないのでご注意ください

2. 申請

申請はこちらのフォームを記入し、提供されたレポートと一緒に下記の住所に郵送します。

Immigration New Zealand
PO Box 76895
Manukau City
Auckland 2241
New Zealand

申請には無犯罪証明書や健康診断は必要なく、申請費用はかかりません。

優先的に審査が行われるビザなので書類の確認が終わり次第比較的すぐにビザの発給が行われます。

3. ビザの発給

最長6ヶ月間の雇用主の条件の無い(オープンワーク)就労ビザが発給されます。

子どもはビザの申請に含めることが出来ない為、ビザ保持者の家族関係を利用してそれぞれ新たなビザの申請が必要となります。

労働基準法を知ることも大切

雇用主がビザのサポートの引き換えに要求してきたことが実は労働法に反していたというような、知らないうちに搾取の被害にあっていた、ということもあります。

働く前や就労ビザの申請に踏み切る前に、契約や労働条件が法律に反していないかの確認をするようにしましょうね!

ちなみに雇用契約書が労働法に則っていない場合、ビザ申請時に移民局から指摘を受けます。

ニュージーランドの労働局が日本語で書かれたパンフレットを出しているのでそちらも是非どうぞ。

 

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