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ニュージーランド限定!フライドポテトのハンバーガーで感覚を研ぎ澄ませ

2020年2月、ニュージーランドのバーガーキングから衝撃の新メニューが発売された。

見ての通り、肉のかわりにフライドポテトを挟むという驚愕の商品だ。

名前は「チップバティ」。イギリスで伝統的に食べられている、フライドポテトのサンドイッチと同じ名前だという。

炭水化物で炭水化物を挟むのか……と一瞬たじろいでしまうが、よく考えればラーメンとご飯を一緒に食べる日本人も似たようなもんか。

それにこの商品、いまのところニュージーランド限定でしか売られていないとのこと。

限定大好き、そして炭水化物大好きな日本人としてはチェックせざるを得ない。

わたしは自宅から徒歩1分の距離にあるバーガーキングへと足を運んだ。

商品自体は小ぶりなサイズ

さっそく店内で購入したのがこちら。右側が通常のチップバティ2NZD(約140円)、左側がベーコン入りで3NZD(約210円)。

一緒に頼んだコーラのLサイズが3.8NZDなので、なんとジュースよりも安いお手頃価格である。

値段が値段だけに、片手に軽々おさまるミニサイズ。

バンズは通常のワッパー(バーガーキングの看板メニュー)のものではなく、一回り小さいワッパージュニアのものを使っているようだ。

食事というよりもおやつと考えたほうがいいかもしれない。

事実、チップバティは公式のメニューでも、フライドポテトと同じ「サイド」に分類されている。

完全にサイド扱い。

感覚が研ぎ澄まされる食感


まずは通常のチップバティから食べてみよう。

商品写真のようにポテトがジェンガのごとく積み重なっている……なんてことは当然なく、正直かなり頼りない見た目ではある。

中を覗くと、ポテトがだいたい10本ほど挟まっており、上のバンズにはマヨネーズ、下にはケチャップが塗られている。

さて実際に食べてみると……

思った以上にポテトの味が伝わってこない。

バンズの甘さと柔らかさが完全に勝ってしまっており、中にいるはずのポテトの姿がまったくわからない。

ときおり端っこのカリカリした部分が歯に当たると、かろうじて「おっ、ポテトそこにいたか!」と認識できるくらいだ。

しかしあえてポジティブな表現をすれば、ポテトを入れることで感覚が研ぎ澄まされ、バンズそのものの味をより楽しめるようになったとも言える。

塩気によってバンズの甘さが引き立てられ、さらにポテトの適度な歯ごたえがバンズのふかふか食感をアシストしている。

普段なら絶対に無視しているであろう、バンズの上に散りばめられているゴマの風味までびんびんに感じられたほどだ。

ポテトがバンズの隠し味として完璧に機能している……これが開発陣の狙いかどうかは謎だが。

ベーコンが加わるとさらにポテトが遠くなる

次はベーコン入りを食べてみよう。写真ではケチャップと同化してかなりわかりにくいのだが、ポテトの下にベーコンが敷かれている。

食べてみた感想は、ベーコンのカリカリした食感と塩気、肉々しさがあるぶん満足度は高い。

ちょっとガッツリしたおやつが食べたいときにはぴったりの味だろう。3ドルでこれなら悪くない。

しかし……やはりポテトの存在感が薄い。

むしろベーコンという主張の強い素材が挟まったことによって、さらにその存在感を下げてしまった感じさえある。

いつもあんなに旨い旨いと言って食べていたポテトだが、もはや「無」としか感じられない。

おれはいま「無」を食っている

フライドポテト好きのための商品かと思われた「チップバティ」だが、実際にはバンズの味をより感じるためのバーガーだった。

気になる方はぜひお近くの店舗で試してみてください。

好評ならニュージーランド以外でも売られる日がくる……かもしれません。

ABOUT ME
はっしー
日本のIT企業で月100時間超えの残業を経験、過労死しかけた元社畜の34歳。理想のワークライフバランスを求めてニュージーランドの大学へ留学、プログラマとして現地就職。毎日定時帰宅の生活をエンジョイした後、永住権を取得。現在は無職です。