さて、ニュージーランドの基礎知識も3回目になりました。
ニュージーランドって自然が多くて素敵ですよね~と日本の方から言われるのですが…本当にそうです。
私のような田舎に住んでいる人間はもちろんのこと、都市部にすむ人たちも生活の中に自然は多いですし、30分~1時間も移動すれば大自然の懐に抱かれることが出来ます。
ニュージーランドの自然のすべてを紹介することは出来ないので、まずは基礎知識としてニュージーランドにある国立公園の名前と場所、簡単なご紹介をしようと思います。
ニュージーランドの国立公園:基礎の基礎
数
現在、ニュージーランドには13の国立公園があります。
2014年までは14ありましたが、ロトルア近辺にあった Te Urewera がマオリとの条約締結によって国立公園から外れました。
Te Ureweraについては AA Travelerに記事が 載っていました(英語)ので、興味のある方はどうぞ。
エリア
実は今、国立公園の名前が付いている場所は、北島の半分より南側と、南島にだけ存在しているのです。南島の中でも中央より西に多くが位置しています。
北島に3ヶ所と南島に10ヶ所。南島に集中していますね。
地図上で見ると このような分布 になります。
面積
the Encyclopedia of New Zealand の記述によると、13ヶ所の国立公園の面積を合わせると、2,882,878 hectaresとなり、ニュージーランドの国土の約10.7%を占めているそうです。
国立公園の名前と場所:北島編
簡単なご紹介とともに地図での場所をご紹介します。
ただ地図は正確な場所を示しているものではありませんので、正確なものは上記 エリア のところにあるDOCのサイトをご覧ください。
Tongariro(トンガリロ国立公園)
北島の中心部、タウポ湖の南に位置するトンガリロ国立公園は、1887年にニュージーランドで一番最初に国立公園として指定されたところです。
またマオリにとっても意義の深い場所で、世界遺産にも複合遺産として登録されています。
ルアペフ(Ruapehu)、ンガウルホエ(Ngauruhoe)、トンガリロ(Tongariro)という3つの火山を擁するこの国立公園は、トンガリロクロッシングと呼ばれる縦走で有名ですね。歩くときには火山活動に要注意です。
Whanganui(ファンガヌイ国立公園)
ニュージーランドで最長の川であるファンガヌイ川を中心とした国立公園です。トンガリロ国立公園のすぐ西に位置しています。
マオリやヨーロッパからの初期入植者にとっては重要な交通手段でもあり、当初は川の上流地域の保護のために設置された国立公園なのだそうです。
カヌーで数日にわたって川下りするファンガヌイジャーニーが有名ですが、ジェットボートでの旅も人気があるようです。
Egmont(エグモント国立公園)
ファンガヌイ国立公園からさらに西の端にあるこの国立公園は、マウントタラナキとしても知られるマウントエグモントを中心としています。日本の人たちにも「富士山にそっくりの山」として知られているのではないでしょうか。映画のラストサムライでは、まさにここをロケ地として撮影されましたね。
ニュージーランドのトランピングは山頂を目指すより生や自然を歩くことを主体としているものが多いのですが、ここはニュージーランドの中で一番登頂者数が多い山とも言われるそうです。形からして登りたくなるのかもしれませんね。
国立公園の名前と場所:南島編
Abel Tasman(エイベルタスマン国立公園)
南島の北端、ネルソン・タスマンエリアから日帰りで行ける国立公園は3ヶ所あります。
まずは海の国立公園、エイベルタスマン国立公園。ネルソンからは1時間程度で入口に到着できます。ニュージーランドの国立公園の中では一番小さな面積です。
国立公園の中では珍しく、ずっと海に沿って歩いていくため、シーシャトルなどで途中をスキップすることも可能で初心者にもやさしい場所です。
Kahurangi(カフランギ国立公園)
ネルソンから日帰りできる国立公園2ヶ所目は山のカフランギ国立公園。
南島の北西部の広い部分を占めており、ニュージーランドの中で二番目に大きい国立公園となっています。
ネルソン側から入る山岳地帯だけに限らず、ニュージーランド最後の秘境とも言われる西海岸最北端の町カラメアの近くも国立公園内で、綺麗な景色の見られるウォーキングコースがたくさんあります。
Nelson Lakes(ネルソンレイクス国立公園)
ネルソンから日帰りできる国立公園の最後は湖のネルソンレイクス国立公園です。
レイクロトイティとレイクロトロアというふたつの湖をその中心としています。
湖の周りの散歩のようなコースから、南の山岳地帯に登っていく急峻なコースまでさまざまな歩きを楽しむことが出来ます。
Paparoa(パパロア国立公園)
南島の西海岸、ウェストコーストエリアの北側に位置するパパロア国立公園は、小さいながらもユニークなところです。パンケーキロックのユニークな形状を覚えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
ニュージーランド本来の自然が楽しめる場所が多くあります。
Westland Tai Poutini(ウェストランド タイ ポウティニ国立公園)
この国立公園の最大の特徴は何といっても氷河を抱えているところです。
フランツ・ジョセフとフォックスの二つの氷河は近年どんどんとその面積を減らしてはいますが、まだ世界の他の場所に比べてアクセスしやすい場所にあります。
他にもネイティブの大自然に囲まれた本来のニュージーランドを感じられるところです。
Arthur’s Pass(アーサーズパス国立公園)
アーサーズパス国立公園は、地理的にはネルソンレイクス国立公園の南に位置します。
峠を通る道路が出来るまでは険しい山に阻まれてかつては行き来のとても難しいところだったそうです。
車でのアプローチ以外にも、トランツ・アルパインに乗って美しい景色を堪能することも可能です。
Aoraki/Mount Cook(アオラキ/マウントクック国立公園)
ニュージーランドの最高峰、マウントクック(マウントアオラキ)を擁するアオラキ/マウントクック国立公園はウェストランド国立公園と山脈を挟んで東隣に位置しています。
かつてエドモンド・ヒラリー卿がエベレストに初登頂する前に鍛錬を積んだ場所としても知られ、経験者にも手応えのある登山コースが備わっています。
Mount Aspiring(マウントアスパイアリング国立公園)
南島西部、ウェストランドやマウントクック国立公園とフィヨルドランド国立公園に挟まれているマウントアスパイアリング国立公園は、ニュージーランドの分水嶺にも位置しておりさまざまな長さや景観を楽しむことが出来ます。
中でもブループールトラックは手軽に美しい景色を堪能できる人気スポットです。
Fiordland(フィヨルドランド国立公園)
世界に名高いミルフォードサウンドとミルフォードトラックがあるのが、ここフィヨルドランド国立公園です。ニュージーランドの南西端に位置し、1952年に制定された一番面積の広い国立公園でもあります。
他にもダウトフルサウンドやケプラートラックなどダイナミックで美しい自然を堪能できるところがそこかしこに点在しています。
Rakiura(ラキウラ国立公園)
ニュージーランド一番新しい国立公園であるラキウラは2002年に制定されました。スチュワートアイランドの別名をラキウラ(光る空の国)と言い、島の85%が国立公園に含まれています。
鳥の天国でもあるスチュワートアイランドはニュージーランドの最南端に位置する第三の島です。夜行性の野生のキウイに出会えるかもしれません。
次の探索の旅の目的地探しに
もちろん国立公園だけでなく、ニュージーランドには見どころがたくさんありますが、どこに行こうかなと思った時は、国立公園の様子を見てみると行きたいところの景色が見えてくるかもしれません。
またお住まいのお近くに国立公園がある方は、是非この機会に足を延ばしてみてください。
日本の方は次に来られるときに向けて、イメージトレーニングしてみてくださいね。
他にもこんな基礎知識が欲しい!ということがあれば、是非リクエストをお寄せください。お待ちしています。