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早期ワクチン接種制度とその利用方法【covid-19】

りうか
りうか
こんにちは。突然の骨折から、人生初の松葉杖生活になった りうかです。
人生本当に初めてに事欠きませんね。

さて、皆さまは、ニュージーランドに早期ワクチン接種(early vaccine)の申請制度があるのをご存知ですか?あまり対象になる方が多くはないと思うのですが、ワクチンの接種スピードがあまり上がらず年内いっぱいかかるかもしれないとのことで、これから必要とされる方もいらっしゃるかもしれません。

実は私もこの制度を利用しましたので、経験談がてら今回はこちらを紹介することにしました。

なお、今回のこの記事は特に記載がない場合、2021年5月25日現在の Ministry of Health のページと、りうか自身の経験を基に書かれています。
必要な方は必ず最新情報を確認するようにしてください。

ニュージーランドのワクチン接種

簡単に説明すると、現在国内に滞在している人すべて(ワークやスチューデント、ワーキングホリデー、ビジターなど一時的なビザでの滞在を含む)を4つのグループに分けて、優先順位の高いグループ1から接種を進めていくという形になっています。

基本的に高齢者や既往病のあるリスクの高い人、そしてエッセンシャルワーカーの方々や医療施設で働いている方々などが優先度の高いグループに入っています。
健康で、優先度の高い職に付いていない、いわゆる一般の方々はグループ4に属していると思います。詳細は Unite against covid-19のページ からご確認ください。

ワクチン接種を担当するDHB(district health board)は地方ごとに動いているので、地方ごとにシステムや進捗には少しずつ違いが出ています。
ご自身のDHBがどこか分からない方、現在の状況をお知りになりたい方は、こちらのページ から確認してそれぞれのサイトをご確認ください。

早期ワクチン接種制度と申請できる人

この制度は、ニュージーランドから出国する人のうち、人道的な理由があることや国家的な理由がある人が申請することが出来、認可されると自身の所属するグループに関係なく、優先的にワクチン接種を受けられる制度です。

申請できる理由としては以下のようなものがあげられています。
(長くなるので、ニュージーランドの部分を省略もしくは単に と表記しています)

早期ワクチン接種申請が出来る国外渡航の理由

人道的な理由
・自身、もしくはその保護下にある人が、国内では受けられない医療措置を受けるため
・危篤の近親者を見舞うため
・自身の保護下にある人(子供など)に重要かつ必要なケアと保護を与えるため
国家的な理由
・国の統治権と安全を守るため
・政府が承認した人道的活動を行うため
・国を代表して、国際的なイベントに参加するため
・国として重要な貿易交渉のため

このうち、実際に私たちに関係してくるのは、人道的な理由であることがほとんどだと思われます。

また、以下のような場合は早期ワクチン接種の申請を認められません。

  • 隔離が必要ない国への渡航
  • 個人的な目的(レジャーや商用含む)の旅行
  • 家族との再会
  • 葬式や追悼式への出席
  • 学校への出席

実際に日本に帰ることになったら、こちらの記事を参考にしてください。
(2021年5月27日時点での情報です)

ニュージーランドから日本に帰る時に必要なこと(2021年5月27日アップデート)まだまだcovid-19で国と国の間で行き来をするのは大変な状況が続いていますが、ビザの関係やさまざまな事情で国境を越えなくてはいけない人がいるのもまた事実。 今回はニュージーランドから日本へ入国する時の必要な手続きについてご紹介します。...

申請条件

申請する方は以下の条件を満たしている必要があります。

早期ワクチン接種申請者の条件

・ニュージーランド国民、居住者、ビザ保持者、もしくは国境が閉鎖されている為に国外に出ることが出来ない人
・18歳以上であること(16-17歳の場合は、保護者が代理で申請する必要があります)
・渡航の理由が、延期したり、代替する手段(オンラインミーティング等)での達成が出来ないこと
・2021年8月31日までに出国する渡航チケットを持っていること
・出国までに2回のワクチン接種が可能なこと
・必要とするサポート書類をすべて提出出来ること

ニュージーランドのワクチン接種は1回目と2回目の間に3週間空ける必要があるので、出発から4週間以上の余裕がある場合でないと申請できません

ただ、その場合もワクチン接種が出来ないだけで出国を制限するものではありませんので、渡航計画を変更する必要はありません。

※現在は8月31日までの渡航予定の方のみが適用範囲ですが、今後変更の可能性のありますので必要な方は適宜情報をチェックしてください。

申請に必要な書類

申請用のサポート書類は共通のものは申請理由によって違うものがあります。
そのどれも英語で書かれている必要があり、また出来るだけタイプされたものなど読みやすい書類であることが必要です。

足りない場合は審査に時間がかかったり、さらに必要とされるものを追加で提出するよう要請されます。

すべての人に共通する必要な書類

  • 渡航チケットもしくは渡航証明書
    ※渡航詳細が記載されている必要があります
  • パスポートのIDページのコピー
    ※情報がきちんと確認出来れば写真でもOKです

国内では受けられない医療措置を受ける人が提出する書類

  • 医師もしくは医療機関からの正式な手紙(またはそれに類するもの)
    ※申請者への医療措置の必要性と、それが国内では受けられない旨が明記されている必要があります。

危篤の近親者を見舞う人が提出する書類

  • 危篤である近親者の主治医もしくは医療機関からの正式な手紙(またはそれに類するもの)
    ※近親者が危篤であり、死期が近い旨が明記されている必要があります。また、可能であれば予想される余命も記載してあるとよいです。
ここで定義されている 近親者 とは

配偶者またはパートナー

子供
兄弟または姉妹
祖父母

配偶者やパートナーの親

ちなみに私はこのカテゴリで申請しました。

家族の主治医に手紙を書いてもらい、私がそれを英訳して、再度主治医に確認してもらってサインと共に書類として提出したのですが、余命が書いていないので明記するようメールで追加提出を要請されました。
もう一度主治医にお願いして、その際は診断書に近い形にしてもらい、そこに予想される余命を記入してもらいました。

また、私の場合は申請時期から渡航時期まで時間が空いていたので、さらなるサポートレターとして、何故渡航までの期間が空いているか、またそれが前倒しになる可能性もあることなどを記載して一緒に提出しました。

保護下にある人に、重要かつ必要なケアと保護を与える人が提出する書類

  • 保護下にある人の安全や生活が危機にあることを証明する正式な文書
    ※これは警察や裁判所等からの手紙を指します。

申請方法

必要な書類をすべて用意したら この申請フォーム から質問に答えていくと、申請が可能かどうかの質問があり、申請が可能と判断されると申請フォームのページに飛ぶことが出来ます。

ただ、ここでは

  • 渡航チケット
  • パスポートコピー
  • 最低限必要とされる書類

をアップロードすることしかできません。

私の場合は、自身の状況を説明するサポートレターをこの時点で提出したかったのですが、アップロードする余地がなく諦めました。
(それが追加書類の要請になったのではないかと思っています)

審査には2-5営業日(土日祝日を除く)がかかります。

私の場合は、申請日から2日以内に追加書類の要請メールが届き、追加書類の準備に10日かかりました。そこから認可のメールが届くまではさらに7日かかりましたので、2-5営業日以上の時間がかかることも予想しておいた方がよいと思います。

申請が許可されると

許可された旨のメールが届き、自分の地域のDHBに連絡をしてワクチン接種の予約を取る形になります。

何故か私へのメールにはネルソン・マルボロではなくカンタベリーのDHBの連絡先が書いてあり、ワクチン接種の仕組みをよく分かっていなかったのもあって、予約にかなりの混乱をもたらしました。

なので、もしメールに自分の住んでいるところと違う地域のDHBの情報が書いてあっても、自分の住んでいる地域のDHBに連絡 して大丈夫です。

予約や接種の際には、早期ワクチン接種制度を利用して許可された旨を伝える必要がありますので、念のためメールは常に手元に用意しておいた方がいいと思います。

必要な情報を手に入れるために

ニュージーランドも日本もですが、さまざまな情報が提供されていてもそれらへのアクセスは知らないとできなかったり、知っていても難しかったり、そして何より日々更新されていたりします。

普通の情報でもそうですが、特にこの時期はアップデートされた情報を確認することが必要ですね。

もしどこを見ていいのかすら分からないという時は、一緒に探したり知っている情報をお知らせしたりできますので、是非ご連絡くださいね。

ABOUT ME
りうか
南島、ネルソンの隣のタスマン地方に住んでいます。2002年にニュージーランドに出会い紆余曲折の末、2017年に移住。永住権保持。元留学エージェント。ニュージーランド公認の運転教習と旅客輸送の資格を保持し、車旅サービスのmākohaというサービスを始めました。 料理が好きで、好きなものを好きな時に食べるためにいろいろ自分で仕込めるようになってきました。