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【ビザ】なぜワーキングホリデービザからビジタービザの申請で却下になることがあるのか

PINのけん
PINのけん
こんにちは!PINです。

たまにはビザのお話でも。

2019年には2679件もの発給数があった日本人のワーキングホリデービザ。

今年はCOVID-19の影響でビザの審査数が一気に減りましたが、まだまだ需要は高いビザですよね。

12ヶ月のワーキングホリデー期間を使ってたくさん働き、「最後に旅行でもしてから帰国しようかな」という方が多いのも特徴です。

ここで滞在期間を延長する為に申請するのがビジタービザです。

このビジタービザ、却下されてしまうケースも耳にしますよね。

というわけで、今回はワーキングホリデービザからのビジタービザ申請についてのお話です。

ビジタービザの定義

ビジタービザの目的
  • ホリデー
  • 観光
  • 家族や友人の訪問
  • アマチュアスポーツ
  • ビジネスのコンサルティング
  • 医療目的
  • 政府のゲスト
「ビジタービザの定義」の原文はこちら:

V2.1.1 Definition of ‘lawful purpose’ for visitors
a. they are coming for such purposes as:

  • holidaying;
  • sightseeing;
  • family and social visits;
  • amateur sport;
  • business consultation;
  • medical treatment; or
  • guest of government visits (guest of government status is granted by the Visits and Ceremonial Office, Department of Internal Affairs).

ビジタービザはあくまでも「一時的な訪問」を前提としたビザです。

したがって「仕事探し」を目的としてビジタービザを申請・取得するというのは、長期滞在を視野に入れていると判断され、一時的な訪問の域を超えてしまうため、たとえ職を得たとしてもワークビザの申請時に問題視されることがあるので要注意です。

一方、「観光目的での滞在中に気が変わり、求人広告に応募してみた」ということであれば、ビジタービザの前提は壊れないのでセーフとなります。

ワーキングホリデービザの定義

ワーキングホリデービザの条件

ワーキングホリデービザは、
ニュージーランドでホリデーを過ごすことを主な目的とし、なおかつ就労や勉強を体験したい」
という他国の若者の希望を叶えることを目的としています。

「ワーキングホリデービザの定義」の原文はこちら:

WI2.1.1 General conditions
The objective of working holiday schemes is to allow young citizens of approved countries, whose primary intention is to holiday in New Zealand, to undertake employment and study during their stay in accordance with their scheme.

ここで意識しなければならないのは、ワーキングホリデービザは「ホリデー」が前提となっているということです。

ホリデーを楽しみつつも、働いたり勉強を出来るのがこのビザの強み。

各地を周ったりすることも想定し、「雇用主の制限」がないのが特徴です。

就労を目的としているワークビザとの住み分けがなされていますね!

Bona fide applicant

ここで、どのビザ申請でも重要な「Bona fide」について説明します。

Weblioに載っている通り、Bona fideには「誠実な、誠意の、真実の」という意味があり、Bona fide applicantで「誠意のある申請者」というような意味となります。

移民局の定義する「誠意のある申請者」というのが下記となります。

Bona fideの定義

    純粋にニュージーランドに合法的な目的で一時的に滞在すること、かつ

移民局の観点から、

  • 不法滞在となる恐れやリスクがないこと
  • ビザの条件を破るリスクがないこと
  • 出国が不可能な状態になるリスクがないこと
「Bona fideの定義」の原文はこちら:

E5.1 Definition of ‘bona fide applicant’
A bona fide applicant for temporary entry is a person who:

  • genuinely intends a temporary stay in New Zealand for a lawful purpose; and

in the opinion of an immigration officer is not likely:

  • to remain in New Zealand unlawfully; or
  • to breach the conditions of any visa granted; or
  • to be unable to leave or be deported from New Zealand

ということは、全てのビザ申請でこの「bona fide」を満たす必要があるということですね!

ワーキングホリデービザ直後のビジタービザの申請

2つのビザの目的と定義、Bona fideをおさらいしたら、今度はなぜワーキングホリデービザ直後のビジタービザの申請が問題視されることがあるのかについてです。

今の状況はワーキングホリデービザを保持した後のビジタービザの申請です。

ということは、まずはビジタービザの目的を満たす必要があります。

よくある理由は、

  • ホリデー
  • 観光
  • 家族や友人の訪問

で、これらはビジターの目的に合っていますね。

次に満たさなければいけないのが、申請時の大前提のBona fide applicantです。

Bona fideは、

  • 不法滞在になる恐れやリスクがないこと
  • ビザの条件(ビジタービザの条件)を破るリスクがないこと
  • 出国が不可能な状態になるリスクがないこと

ここで移民局が黄色信号を出します

移民局の人
移民局の人
ワーキングホリデービザを保持していたため、すでにニュージーランド国内で働いた経験がある(ことが多い)。

ということは、就労を続けるためにビジタービザを申請しているのではないか?

もしくはビジタービザの期間に働くのではないか?

と移民局は疑います。

ビジタービザの申請目的が不法就労である可能性が残っている場合、移民局は申請者がBona fideであり「ビジタービザの条件を破るリスクがない」という納得ができません

そして、一度疑われてしまうと納得させるのが難しくなります。

申請を審査するケースオフィサーがどうすれば納得をするのかを考え、退職届が受理されたことや、申請したビジタービザの期間中の旅行のスケジュールや宿泊施設の予約等を渡したりして「働く意思がない」ということをあの手この手で説明をすることとなります。

さらに、ワーキングホリデービザの前提は「ホリデー」です。

ケースオフィサーによっては、

移民局の人
移民局の人
1年間のホリデーを楽しんだ後に、なぜさらにホリデーが必要なのか?

と考えます。

結果として、ワーキングホリデービザ後のビジタービザは問題視されるケースや却下になってしまうケースが出てきてしまいます。

ケースオフィサーから何の問題提起もなくビザが発給されることもあるので、他の人のビザ体験話があまり役に立たないんですよね。

過去のケース

せっかくなのでPINが扱った過去の例も書きますね(個人の特定ができないように細かい設定は変えています)!

Aさんの例
  • ワーキングホリデーでニュージーランドに滞在
  • 美容関係の仕事に勤務
  • ビザが切れる直前にビジタービザを申請し、ニュージーランド国内旅行へ行くことにした
  • 帰国のチケットは用意していたものの、もし旅行先で良い求人を見つけたら挑戦してみたいという気持ちもあった

ここでの問題は、Aさんに就職する意思があるため、ビジタービザの条件を破ってしまうということです。「就職する意思=長期の滞在」を視野に入れていることが原因です。

さらに、仮に就職先を見つけてワークビザの申請をしたとしても、ビジタービザの条件を無視する前提でいたことを問題視され、却下に繋がる可能性もあります

申請前のAさんとの話し合いで至った結論は、

良い求人があったら応募してしまう可能性があるというのを、移民局が認めた上でビジタービザを発給してもらう

ということでした。

数時間かけて状況を説明するレターを書き、主張を証明する書類を提出したところ、無事移民局がビジタービザを発給してくれました。

良い求人がない可能性があること、たとえあったとしても仕事を得ることができるかどうかは未知数であること、帰国の意思があることがビジタービザの発給へと繋がりました。

就職の可能性を認めた上でのビジタービザだったので、それ以降のワークビザの申請も問題視されずに済みました。

まとめ

というわけで、ワーキングホリデービザからのビジタービザ申請がなぜ却下になってしまうことがあるかという説明でした。

これから申請しようとしている人は気を付けてね!

じゃーねー!

 

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