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虫垂炎!ニュージーランドで救急車に乗って入院と手術した話

みなさん、こんにちは!jujucoです。

いつもは英語表現に関する記事を書いている私ですが、今日はいつもと違ったお話をします。

実は、ここ数日間ニュージーランドで複数の初体験をしました。

タイトルから察して頂けると思いますが、急性虫垂炎で救急車に乗り入院し手術をし、昨日退院してきました。まだ薬の副作用でぼーっとしています。

日本で救急車に乗ったことはありますが、ニュージーランドでの救急車と入院は初体験でした。

こんな経験はあまりないので、今回の記事はニュージーランドで救急車に乗り入院し手術した時の体験記です。かなり長くなりましたが読んでいただけるとうれしいです。

※急性虫垂炎になった時の私の症状などもお話ししていますが、あくまで私が個人的に感じた症状です。必要に応じて医療機関を受診してください。

虫垂炎でニュージーランドで初めて救急車に乗り入院と手術した話

虫垂炎の症状が出てからお医者さんに診てもらうまでの経緯

まずは、知りたい方もいらっしゃるかもしれないので、虫垂炎の症状が出てお医者さんに診てもらうまでのお話しを少しさせていただきます。

ご存じの方は多いと思いますが念のため、虫垂炎とはいわゆる「盲腸」のことですね。

お腹に違和感を感じたのはお医者さんに行く4日前くらいで、最初の3日くらいはみぞおちのところが張っていて、何となくお腹全体に熱があるような感覚でした。このころは痛みはほとんどありませんでした。

3日目はランチを食べに行ったからかもしれないですが、夜は食欲がなくリンゴを1つ食べただけ。リンゴを食べる前に結構きつめの全身運動をしましたがこの日もほとんど痛みはありませんでした。

4日目の朝はすごくお腹が空いていて、朝からファー(ベトナムのヌードル)を食べた数時間後に、チキンカツどんぶりみたいなのを食べて自分でも「食べ過ぎた」と思っていたところでした。

その数時間後から腹部右側に痛みを感じ出して座って仕事をしているのがつらくなってきたのです。

痛みがひどくなってきたので仕事が終わった後に数時間ベッドで休み、軽くそうめんを夜ごはんに食べて、IETLSの授業の準備をしてから1時間ほどの授業をしました。授業中は意外と痛みは感じず無事終了。

この時は腹部右側が痛く、特におへそ右と、おへその右下から腰骨の間がズキズキして押すと激痛が走る状態でした。

ちなみにオンラインで調べると出てくるような虫垂炎の症状の1つとして言われている、右腹部を押して離すと痛みが増すという症状はなかったです。

痛みとともに吐き気もあり、これは早めに寝たほうがいいと思い、ベッドに横になりました。その数時間後には37.8℃くらいの発熱も。

実はここ3,4年程同じような痛みがあったことが何度もあり、お医者さんに診てもらって血液検査をしたり、数百ドル払って超音波検査をしてもらったりしたのですが、超音波検査では虫垂が見えないと言われ原因がわかりませんでした。

そのためお医者さんに行ってもまた原因がわからないかもしれないと思い、行くのに躊躇しましたが、発熱したのと今回は吐き気があったので翌日にお医者さんに行こうと決めました。

ニュージーランドでお医者さんに診てもらう場合

簡単にですが、ニュージーランドでお医者さんに診てもらう時はどうするかをお話しします。

ニュージーランドで病気やケガをした場合、まず General Practitioner(GP)に診てもらいます。

GPは日本語で総合診療医です。しかし、大きな病院ではなくニュージーランドでは至る所にあるメディカルセンターで働いています。

たいていは行きつけのメディカルセンターでお医者さんを予約して行く方多いかと。

もし、メディカルセンターでGPの空きがなく予約が取れない場合は Urgent Careという救急扱いなり、救急対応のお医者さんが空き次第対応してもらうため、待ち時間が数十分から数時間になることもあります。救急扱いの場合は受診料が通常割り増しになります。

予約あり・なしにかかわらず、メディカルセンターでもし専門医や大きい病院に行く必要があると判断された場合はそちらへ送られたり、紹介状を書いてもらいます。

つまり専門医や大きな病院にはGPが対応できない場合や緊急性ある場合などに直接行くことができるという事です。

メディカルセンターに行ってから救急車に乗るまでの経緯

翌朝起きた時、熱はかなり下がっており痛みも前の晩よりも若干おさまっていました。

いつも行くメディカルセンターで予約が取れなかったので、診療開始時間に行き救急扱いで受診。

予約がある場合の受診料はNZ19.50ドルですが、救急扱いの場合はNZ55ドルで少し高め。

早めの時間に行ったので待ち時間は15分ほどで名前を呼ばれ、まずは看護師さんに色々と質問をされました。

その後の触診などの結果、虫垂炎の疑いがあるので検査をして手術が必要かもしれないという事で大きい病院に行くことに。

大きな病院に行くのに誰か送ってくれる人がいるか尋ねられ、トニ夫が遠いところにいたのでタクシーで行けると言ったのですが、救急車を呼んでくれました。

 

ニュージーランドで初救急車

メディカルセンターにて待つこと約30分。ニュージーランドの黄色と緑の市松模様の救急車が現れました。

ニュージーランドで救急車に乗るのは初めてでしたが、病人なので写真は撮らず。全然関係のないTweetですが、以下の写真をご参考に。(派手ですよね)

上の写真のようなグリーンの制服を着た救急隊員の方が2名来られて、メディカルセンターの裏口から救急車の中に誘導され、進行方向とは逆向きにストレッチャーに乗りました。

出発前にいくつか質問をされ、熱や血圧を測ったりした後に出発。

道中、さらに色々な質問をされながら約15分ほどでワイカトホスピタルに到着しました。

病院に到着してから入院までの経緯

到着したのはワイカトホスピタルの Emergency Department (ED)でした。ニュージーランドに住んでもうすぐ10年ですが大きな病院に行くのも初めて。

『お、EDってあのドラマのやつじゃん』なんて思っていましたが、ドラマの本当のタイトルは「ER」ですよね。(勘違い)

歩ける状態ではあったのですが、車椅子に乗せられ、なぜか部屋の中心で待たされていました。

待っている間、私よりも重病そうな救急患者さんが横を通り過ぎていきます。

そして15分待っていると病院スタッフが現れ、手術が必要かどうか検査する病棟に到着しました。

到着してからベッドに寝かされ、症状を再度説明し、色々な質問や検査を受けました。

検査の結果、血液検査では炎症が確認され、超音波検査で虫垂に炎症が確認されました。

その後、外科医の方が説明に来て手術になると言われました。

入院から手術までの経緯

そこで別の病棟に移り、空きがあればその日に手術になるので手術までは飲食は禁止。

移った病棟のベッドからは下の写真のようにとてもいい景色が見えました。

待っている間に抗生物質などを点滴で投与。薬漬けです。

飲食は禁止でしたがなぜか私のところにも食事メニューが回ってきて「手術が終わったら食べられるかなー」と眺めていました。病棟の食事に選択肢があると知って驚きでした。

いつ手術を開始してもいいように、シャワーを浴びて患者が着るガウン(患者衣)に着替えるように言われたのですが、そのガウンが昔流行ったマンガのおぼっちゃまくんに出てくる「貧ぼっちゃま」って感じのガウンで戸惑いました。

下の写真はあくまでイメージで実際に着たものではありませんが、このように下着が丸見え。廊下をあるときは片手で後ろをどうにか見えないようにして歩いていましたが、プライバシーもなにもあったものじゃないという感じです。

注:私が実際に着た患者衣ではありません

 

患者衣に他に弾性ストッキングを履くように言われました。それはいいのですが、その上からオレンジのくるぶしソックスを履くようにとも。

そして、歩くときはサンダルを履かずにその靴下で歩くようにと指示を受けました。はっきりとそう言われたわけではないですが、歩くときと言うのはお手洗いに行くときも含まれます。

くるぶしソックスには滑り止めにゴムのような素材の白い点々がついていました。

私は、言われた通りその靴下のまま廊下を歩いていましたが、寝る時もその靴下を履いたままベッドに入ったので、衛生的にどうなんだろうと。

ニュージーランドでは、外を裸足で歩いてそのままベッドに入る人もいるのであまり気にしないのでしょうね。

 

結局その日は空きがなかったようで手術は翌日に。

そのため、午前2時までは飲食を許可されたのですが、あまり食欲がなく軽いものを看護師さんに頼んだところ、下の写真のゼリーとバナナをいただきました。

食欲が全然なかったのでバナナは2口だけで、ゼリーは間食。その後眠りにつきました。(ゼリーの上の白いのはアイスクリームです)

病棟ではここでは書けないようなことがあったり、他の患者さんの話が聞こえてきたりで興味深かったです。

翌朝、お腹の痛みは結構治まっていました。また手術を受ける準備をするため飲食禁止、抗生物質の投与。

手術をする前に髪を洗いたかったのでシャンプーをもらい、シャワーを浴びました。(シャンプーはカップに入ってきました。髪が長いので足りないかと思ったけど意外と足りました)

着替えなどの準備が終わって待っている間にベッドでうとうとしていたところ、看護師さんが来て「今から手術室に行きます」と。

それから数分で荷物をロッカーしまうためにまとめて、トニ夫にメッセージして、そのままベッドに乗って手術室へ。

手術開始から終了まで

まず手術の待機室のようなところに着いて、そこで全身麻酔の説明と手術の内容に関する説明を受け同意書にサインをしました。

そして、いよいよ手術室へ移動

手術室に入ったのが午後2時ころで、その後全身麻酔で意識がなくなり、手術が終って意識が戻ったのが午後3時半ころでした。

手術で切った箇所がとても痛く何度か痛み止めを打ってもらいました。

執刀医の方から手術が終ったことをトニ夫に連絡してくれたとのこと。

しばらく様子を見てからそのままベッドで運ばれ再度病棟へ。

手術後から退院まで

病棟に戻ってからも麻酔がまだ残っていたため眠気が強く数時間眠っていました。

しばらくして、看護師さんから何か食べた方がいいと言われたのですが、食欲がないと言うと「Popsicle食べてみる?」と。

Popsicleが何だかわからなかったのですが、ice blockと言っていて、かなりおすすめされたので「え、アイス?」と思ったのですが、食べてみるととてもリフレッシュできました。

実際に出てきた包装とは違いますが、下の写真と同じアイスが出てきました。TipTopのアイスだったのですね。

その後、また数時間眠っていると、看護師さんがまた何か食べた方がいいと。

何か軽いものが食べたいと頼んで、リンゴとまたあのPopsicleをいただきました。リンゴは海外らしく皮付きそのまんまです。

手術の前にスマホなどの貴重品を預けていて、結局荷物が戻って来たのが夜の10時過ぎ。やっとトニ夫と直接連絡がとれました。

そして、入院3日目の朝。術後食ですが、下の写真のように少しまともな食事をとることができました。

ちなみに、この日の食事メニューはこんな感じでした。

朝食後に執刀医の方が説明に来てくれて、虫垂の状況から約5日くらい前から炎症が起こってたようだと。つまり、実際に痛みが強くなる前から虫垂炎が始まっていたようです。

もう退院しても大丈夫ということだったので、処方箋とメディカルサティフィケートをもらい、車いすでトニ夫が待っているところまで運んでもらい、車に乗って帰宅。

結局、きちんとした院内食は食べれず。(残念)

私の人生初の入院生活は3日で終わりましたが、とても貴重な経験でした。

対応してくれたメディカルセンターとワイカトホスピタルのみなさんフレンドリーでとても親切に対応していただき感謝しています。

そして、Twitterなどからご心配や励ましのメッセージをいただいたみなさんありがとうございました。

また、数年越しで謎の痛みの種になっていたのは虫垂炎だとわかり、それを取り除けたことはとても良かったです。

以上、長くなりましたがニュージーランドで救急車に乗り入院し手術した時のお話しでした。最後まで読んでいただきありがとうございました!

ABOUT ME
jujuco
ニュージーランドのハミルトンで公認会計士として働いています。2004年にオーストラリアにワーホリで渡り、オーストラリアの永住権を取った後、ニュージーランドに移住。ニュージーランドで会計学の学士課程を首席卒業しました。 英語の勉強をがんばっている方を応援するため使える英語表現の記事を主に書いています!Twitterでは #jujuco英語 で使える英語表現毎日Tweetしています。 ※記事の内容はあくまで個人的な見解・意見であり、所属団体を代表するものではありません。